重要文化財 木造阿弥陀如来および両脇侍坐像(安楽寺)
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像高中尊168.3cm、観音110.5cm、勢至112.3cm、桧材を用いた寄木造彫眼の漆箔像である。三尊中、特に中尊が定朝様式の好箇の例である。半円形の整った肉髻の形、その肉髻と地髪を通じての細粒でよく整った螺髪の配置、伏眼がちのいかにも温雅な両眼、まるく引締った両頬のアウトライン、小さめの顎の造型と、その下方の三道にかけての部分のふくらみのあるモデリング、そして頭部を小さ目につくり、いわば八頭身ともいえるスマートな五体のバランス、それらはいずれも定朝様の約束を正しく承けた造像の風と認められる。両脇侍像は、垂髻のかたち、毛筋の彫り口、温雅な面相、流麗な衣文の意匠のすべてが平安末の定朝様の特色を示す。
この三尊一具は尾張地方に残る定朝風作例中出色のもので、この地の高い文化性を如実に物語っている。
名称
木造阿弥陀如来および両脇侍坐像(モクゾウアミダニョライオヨビリョウキョウジザゾウ)
文化財区分
重要文化財
種別
彫刻
時代
藤原
員数
3躯
管理者
安楽寺(アンラクジ)
地区
大里西
所在地
稲沢市奥田町
指定・登録日
昭和54年6月6日指定
- 昭和55・56年:保存修理