市指定文化財 古瀬戸灰釉四耳壺、古瀬戸灰釉瓶子
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四耳壺は高さ27.6cm、口径10.9cm、胴径22.6cm、底径8.1cm。瓶子は残存する部分の高さ23.6cm、胴径16.7cm、底径9.8cm。
稲沢市堀之内町所在の琵琶戸遺跡から出土した古瀬戸の焼き物である。
四耳壺は周囲に4つの耳がつく壺のことで、この四耳壺は完全な形で出土した。制作された時期は鎌倉時代前期(13世紀前半)と考えられ、この時期の古瀬戸の焼き物の特徴と同じく文様がない。
瓶子は細長く口の狭い瓶をいい、この瓶子は鎌倉時代中期(13世紀後半)に制作されたと考えられる。胴部の上部に平行に引かれた3本の線がめぐっている。また、胴部の上部より下部が細くなる「締め腰の瓶子」である。
2点とも中から小さな骨片が出てきたため、火葬された骨を収める蔵骨器として使用されたと考えられ、発見場所に中世墓地が存在したことが推定される。
当時の堀之内村付近にいた有力武士や中世寺院について記述した文献記録はなく、稲沢市の隠れた中世史を解き明かす貴重な資料である。
名称
古瀬戸灰釉四耳壺、古瀬戸灰釉瓶子(コセトカイユウシジコ、コセトカイユウヘイシ)
文化財区分
市指定文化財
種別
工芸品
時代
鎌倉時代前期~中期
員数
2点
管理者
稲沢市(イナザワシ)
地区
稲沢
所在地
稲沢市稲府町1番地
指定・登録日
平成26年11月1日指定