市指定文化財 絹本著色阿字観
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縦 64.3cm 横 37.1cm。
阿字月輪観、浄菩提心観ともいい、自身の仏性を開顕する菩提心観である。この観は、密教で最も重要な秘観である。その実践法は簡単であるが、意趣は甚だ深く、観法に徹底し、その真意を悟了することは容易でない。上根の行者はこれによって現身に本尊を成就するというが、下根の者は不可能であるので、一般には三密観の訓練としてこれを修す。
本図はこの阿字観の本尊で、月輪中に八葉蓮華を描き、その上に梵字阿字を置く金剛界法の図像である。蓮弁の筋には截金を使用するなど細緻な手法をみせている。上下は別絹を貼合わせているが、制作時期は室町時代初期を下らぬ作例で貴重である。

名称
絹本著色阿字観(ケンポンチャクショクアジカン)

文化財区分
市指定文化財

種別
絵画

時代
室町

員数
1幅

管理者
萬徳寺(マントクジ)

地区
小正

所在地
稲沢市長野三丁目

指定・登録日
平成6年11月1日指定