県指定文化財 絹本著色不動明王二童子像
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縦127.8cm、横85.1cm。不動明王は、右手に悪魔を降伏させる剣を握り、左手に衆生を縛る羂索をさげた恐ろしい形姿を示し、平安時代から現在に至るまで多くの人々の篤い信仰を得てきた。この不動明王二童子像は、画面中央に右手に三鈷剣を執り、左手に羂索をさげた不動明王が、両眼を開き、歯牙をむき、燃えさかる火焔光背を負うて岩上に立ち、その右下に右手に宝棒を握って杖つき、左手を肩に巻いたスカーフにかけて前方をにらんだ制多迦童子が立ち、左下に蓮花を持って明王を見あげる矜羯羅童子を配し、安定性のある三角構図を形成している。描線は謹細で力強く、極めて丁寧に描かれている。明るい彩色と明確な対象把握をみせる描線は、鎌倉時代の仏画がもっているリアリズム表現を巧みに示しており、この画像が鎌倉時代末頃に制作されたことを考えさせてくれる。
名称
絹本著色不動明王二童子像(ケンポンチャクショクフドウミョウオウニドウジゾウ)
文化財区分
県指定文化財
種別
絵画
時代
鎌倉
員数
1幅
管理者
萬徳寺(マントクジ)
地区
小正
所在地
稲沢市長野三丁目
指定・登録日
昭和57年3月31日指定
平成23年:保存修理