稲沢のむかしばなし 住吉さんのおまつり(稲沢市下津町)
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下津小学校の南に、住吉神社があります。
むかしは、豊作をかんしゃしたり、よくはたらいた馬や牛などに、ゆっくりやすんでもらうために、おまつりをしました。
住吉神社でも、たのしいおまつりをしたんです。ちょっとおじいちゃんに、きいてみましょう。
”おじいちゃん、住吉神社のおまつりってどんなおまつりなの”
このおまつりはなあ、お米や、やさいの豊作をかんしゃし、馬や牛などにゆっくりやすんでもらうために、やったんだ。おじいさんがこどものころは、ごちそうもなく、とおくにあそびに行くこともせんじゃったから、そりゃあたのしみだった。
なかでもいちばんきれいなのが、“うたい馬のぎょうれつ”。下津の四つの町(かた町、しん町、しも町、こくぶ町)が、それぞれきれいにかざった馬をつれて、住吉さんまでぎょうれつするんじゃ。馬の前では、りっぱなきものにかさをかぶり、せんすをもった人が、ほうさくをかんしゃするうたを、歌うんじゃ。
そして、馬のかざりは、およめさんがきる、金らんどんすのふとんを、せなかにたくさん重ねたもんでな。それにりょうわきには、ことしとれた米や麦のつづらをつけてなあ。そりゃあきれいなもんだった。
まつりの日は、子どもたちはみんな、朝から、ウキウキしてなあ。そして、ぎょうれつがくるのを、くびを長くしてまったもんじゃ。ぎょうれつを見つけると、めしを食べるのもわすれて、ワイワイはやしたてながら、おっかけたもんじゃ。
おじいちゃんもよく行った。
でもなあ、いまでは、もうやらんようになってしもうた。むかしは、美濃の国といって、いまの岐阜県から、馬をかりてきてつづけておったんじゃが、その馬もおらんようになってしなってなあ。
20年ぐらい前から、やめてしまったんじゃ。でも、まつりにつかったうつくしい金らんどんすのふとんは、いまでも、下津の公民館に、大切にしまってあるんじゃ。
みんなも、いちど見せてもらえると、いいがのう。