けいれん時の応急手当
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けいれんとは、筋肉が突然、発作的に収縮することです。意識がなくなり、手足がつっぱったり、時には口から泡をふいたり、大便や小便を漏らしてしまうような全身のけいれんと、身体の一部に起こるけいれんがあります。
原因
大人でけいれんが起こる原因は、てんかんやヒステリー、頭の病気などさまざまです。赤ちゃんや幼児のけいれんのほとんどは、あまり心配のないけいれん、つまり熱性けいれんと言われるものがほとんどです。
熱性けいれん
赤ちゃんや幼児が、38度以上の高熱を出した時や熱の上り際に起こりやすく、普通は1~3分程度、長くても10分程度で治まります。けいれん後は、1~2時間ほど寝入ってしまいます。熱性けいれんを起こしやすい体質があり、家族にかつて熱性けいれんを起こした人がいる場合が多いようです。
緊急の場合
- 身体の片側だけに強いけいれんがある時。
- 熱がないにもかかわらずけいれんを起こす時。
- 熱があり、短い時間のあいだに何度もけいれんを繰り返す時。
- 小さな音や光に反射的に身体をそらせ、全身がけいれんをする時。
手当
短いけいれんなら、命にかかわることはまずありません。ですから、けいれんを起こしたら、とにかく落ち着いて、始まった時間を確かめてください。治まったところで、熱を測ってください。病院で診察を受ける時に、熱の有無や持続時間、けいれんの様子が役に立ちます。
衣服を緩め、呼吸が楽にできるようにします。
発作中、まわりの危険な物(ストーブ、やかん、刃物、つくえなど)を遠ざけましょう。
部屋をやや暗くし、そのままにしておき、発作が治まり眠ったら静かにそっとしておきましょう。
意識を失って倒れた時に、頭などを打っている場合がありますので、ケガの有無の確認もしておきましょう。
注意事項
口の中に、物(割り箸・タオルなど)を入れない。
けいれんで舌を噛むことは、まずありません。詰め物を無理にすることにより、かえって口の中を傷つけたり、窒息の原因になったりして危険です。また、指を噛まれケガをする恐れもあります。舌を噛んでいない限り、無理に口を開かせる必要はありません。
観察
以下のことは、医療機関で診察を受けるうえで貴重な情報となります。
けいれんの様子をできるだけ詳しく観察しましょう。
- けいれん時状況
かぜ、発熱は?頭は打っていないか?テレビを見ていたか?など - けいれんの種類
つっぱったようなけいれんか?がくがくしたけいれんか?全身か?一部分か? - 意識状態
名前を呼んで反応したか? - 眼球の位置
白目をむいていなかったか?視線の向きは? - 時間
何分間続いたか?
はじめてのひきつけ(けいれん)や持続したり、繰り返す場合は、必ず医療機関で診察を受けましょう。