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あしあと

    稲沢のむかしばなし ばくろうの加玄太(稲沢市子生和町)

    • [更新日:]
    • ID:2540

    ばくろうというのは、馬をうったり、かったりすることを、仕事としている人です。むかし、東海道は、熱田から桑名へ行くのに、船をつかっていました。このお話は、船にのって馬をはこぶとちゅうにおこった、お話です。
    子生和村には、加玄多というばくろうが、すんでおった。
    ある日、加玄多は伊勢の殿様に
    「いい馬が手に入ったら、ぜひわしに、ゆずってくれ」
    とおおせつけられた。
    少したったある日、それはすばらしい名馬を手に入れ、さっそく殿様のところへ、もっていくことになった。そして、熱田から馬といっしょに、船にのって伊勢へむかった。
    しばらくして、船はおきに出た。ところがとつぜん、船がとまってしまった。
    「船頭どうしたんだ」
    「船底にサメがいっぱいだ。わしらをねらっておるぞ」
    「どうやって、ぬけだすんだ」
    すると船頭はさけんだ。
    「だれかエジキになってくれ」
    さあたいへん。船の中はおおさわぎとなってしまった。そして、だれもサメのエジキになるものは、いなかった。
    するとだれかがいった。
    「ひとりひとりが手ぬぐいをたらすんだ。そして、サメにひかれたものが、エジキになろうじゃないか」
    みんなはしかたなく、『おれだけはたすかりますように』といいながら、おそるおそる手ぬぐいをたらした。
    するとなんと、加玄多の手ぬぐいが、グググーとひいた。
    「よりによっておれのところへ、あーあ、これでおしまいだ。・・・・・・そうだ、馬だ!!たいせつな殿様の馬だが、みんなの命には、かえられん」
    加玄多は、かけ声とともに、馬を海へつきおとした。サメが馬めがけてあつまってきた。そして、馬はかなしそうななき声とともに、海へしずんでいった。
    そのあと船はスーとうごき出し、ぶじ伊勢につくことができた。
    のっていたみんなは、加玄多にこころから、お礼をいった。
    加玄多は、さっそく殿様に、このことを話した。殿様は、自分の馬が人助けをしたことをよろこび、加玄多にほうびをあたえたということです。

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