ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

チャットボットに質問する

ページID検索の使い方

広報いなざわに記載の「ページID」を入力

あしあと

    稲沢のむかしばなし キツネの燈(稲沢市長野町)

    • [更新日:]
    • ID:2526

    長野町に伝わる「キツネの燈」というお話です。
    「さぁ、今日も天気がええで、キツネの燈がぎょうさん通るぞ。おまえら、お父の言うことをよう聞かんと、みんなキツネに食われちまうぞ」
    昔、ばあちゃんが子どものころはなぁ、よくこう言うことを聞かされたもんじゃった。
    それはな、夜になるとやみの中で、ついたり消えたりする、わけのわからん燈があってのう。それもひとつやふたつではなく、何十個もが重なって、行列をつくっとった。
    それはな、ちょうどキツネがはねるように飛んでいく、姿ににとったなぁ。この燈は子どもにとっては、非常に不気味でなぁ。お父やお母からしかられるよりこわく、みんな家の中でガタガタふるえておったもんじゃ。
    大声で泣いていた子どもも、急にだまったり、親の言うことをよく聞かんワンパンぼうずも、そりゃよう言うことを聞くようになった。
    ほんでもな、子どもたちがおそれていたキツネの燈、実はなぁ、村人たちが手に持って歩く、ちょうちんの燈だったんじゃ。
    昔は電燈がなかったもんで、油を燃やして、それを明かりとしとったんじゃ。
    一日の野良仕事を終えると、村人たちが油を買いに行ってなぁ。そのとき、ちょうちんをもって歩いとったんじゃ。これが人の影になって見えたり、見えなかったりしとったんじゃ。
    そんなことをしらん子どもたちにとっちゃ、こわいもんだったなぁ。ばあちゃんもそりゃあ、こわかった。
    大正時代になって、電燈が各家にひとつだけついた。わずか16ワットの明るさだったが、ほりゃあもう、みんなびっくりしたもんだった。
    当時の電気代は、一ヵ月わずか61銭だった。
    それからは、キツネの燈はあまり、見られんようになったなぁ。

    お問い合わせ

    稲沢市役所 教育委員会事務局 生涯学習課 文化財グループ 

    愛知県稲沢市稲府町1番地

    電話: 0587-32-1443 ファクス: 0587-32-1196

    お問い合わせフォーム

    〒492-8269 愛知県稲沢市稲府町1
    開庁時間 月曜から金曜 午前8時30分から午後5時15分まで
    (祝日、休日、年末年始を除く。一部、開庁時間が異なる組織、施設があります)
    代表電話:0587-32-1111 ファクス:0587-23-1489
    法人番号:7000020232203

    © Inazawa City.

    チャットボットに質問する。