稲沢のむかしばなし 長沼川のおばけ(稲沢市長野町)

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ページID1003132  更新日 平成31年1月25日

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イラスト:長沼川のおばけ

稲沢市の北東部にある長野町の「長沼川のおばけ」というお話です。
今の長野町、むかしは、長沼村といわれておって、今のところより西の方に多くの人が住んでおったんじゃ。そして、近くには、木曽川から分かれた長沼川が流れておった。
そう、今から約千二百年も前のことじゃ。有名な弘法大師さまがこの長沼川をとおりかかったとき村の庄屋さまの家におとまりになった。村人たちは、さっそく弘法さまに、きみょうな村のできごとを話した。
「弘法さま、この長沼川におばけが出るんです。それは、月夜の晩に、川の中でキラキラと光るおばけなのです。今じゃ、村中大さわぎで、村の者はこわくて、だれも外へ出ることができません。」
すると、弘法さまは、「この世の中に、おばけやゆうれいといったものはいませんよ。でも、私が直接行ってたしかめてみましょう。」
さっそく弘法さまを先頭に村人たちはおそるおそる川岸まだやってきました。するとやはり長沼川の水面はキラキラとぶきみに光っておった。弘法さまは、おそれることなく光るものを目がけ投網をなげこんだ。そして、網を引きよせると光りも近づいてきたんじゃ。村人は、おそろしさでふるえておったが、引き上げてみると、それは高価な白金で作られた小さな仏様だったんじゃ。むかし、長沼川の洪水で寺がながされたときのものじゃったそうじゃ。
弘法さまは、たいそう喜ばれて、大きな銅の仏様をつくられ、そのなかに白金の仏様を入れられたそうじゃ。そして、川岸にあった小さなお寺を大きなお寺に建て直して、そこへおさめられたんじゃ。これが、今もある「万徳寺」なんじゃよ。
それから、弘法さまは白銅の鏡をつくり、天照大神をまつられたんじゃよ。これが、すぐ西にある神明社じゃ。こんなわけで、村のひとたちは、この万徳寺の近くに住むようになったということじゃ。

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