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あしあと

    稲沢のむかしばなし 稲葉宿のけいば(稲沢市稲沢町)

    • [更新日:]
    • ID:2553

    東海道と中仙道をむすぶ道として、美濃街道があります。長束町から本町をとおり、萩原町へとつづいています。
    とくに本町ふきんは、稲葉宿とよばれ、はたごやお店が立ちならび、たくさんの人々で、にぎわっていました。
    「おい!伝蔵さ。問屋場で聞いたら、きょうは、おとのさまのぎょうれつも、にゃあそうだ。それに畑しごとも、ちょうどおえゃあたし、こないだの勝負をつけよみあきゃあ」
    「ようし、弥平さ、きょうこそは勝ったるぜ。じゃあ五助さや、源作などにも話して、きょうやるか」
    ここは、稲葉宿のなかでも、すこし西の方へよった、いまの短大へ入る信号のあたり。ここからもうひとつ東の、信号のあたりまで、馬を走らせ、きょうそうするのです。
    この話を聞いて、もう馬を引いた人たちが、あつまって来た。そして、馬のはなをなでたり、まるくあるかせたりして、よういをはじめた。
    「そろそろはじめるか」
    と、だれかがさけんだ。そして竹ざおにむしろをかけて、道をとおせんぼにした。東の方のゴールのさきも、同じように、とおせんぼした。
    「じゃあ、はじめるぞ、いいか。それっ!」
    けいばがはじまった。
    ピシッ。ピシッという、ムチの音とともに、六頭の馬がいっせいに、土ぼこりをたてて走りだした。「それっ、走れ、もっと走れ!!」
    稲葉宿の人たちや、ちょうどとおりかかった旅人たちも、道のはしから、大声でせいえんをおくった。
    「やった、やったぞ。伝蔵さに勝ったぞ」
    と、弥平さんはとびあがってよろこんだ。いっぽう、まけた伝蔵さも、大声でくやしそうにいった。
    「おしかったなあ、もうちょっとだったのに。よし、こんどはぜったいに勝つからな、弥平さ」
    このようにして、だれが言いだすことなく、馬をはしらせ、おたがいに技をきそいあいました。むかし、馬はのりものであるとともに、田畑をたがやすのに、ひつようなものでした。
    ですから人々は、馬や牛などのどうぶつを、とてもかわいがり、このようにけいばやおまつりを、楽しんだということです。

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