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あしあと

    稲沢のむかしばなし 小山の合戦(稲沢市稲沢町)

    • [更新日:]
    • ID:2569

    いまの稲沢北小学校の東のほうに、稲島城があったときのお話です。
    むかし、稲島に木全又左エ門忠澄という、いくさのじょうずな、ぶしがいました。
    となりの国でいくさが始まり、稲島のほうにも、せめてきました。敵がせめてきたので、稲島の人たちは、守りをかためて、たたかいました。
    しかし、敵の数は1,300人をこえるおおぜいです。稲島の人たちは、300人ぐらいですから、少ない稲島の人は、槍でつかれたり、矢のまとになったりしました。たいへんな苦戦です。
    忠澄は、100人ほどのけらいといっしょに、松のこんもりしげった小山にかくれ、少しもうごこうとしません。
    これをみた人は、
    「忠澄どの、てきがせめてくるというのに、山にかくれているとは・・・」と。
    またほかの人は、
    「いまこそ、みかたをたすけ、てきをやっつけるときなのに、おくびょうだな」「いったい何を考えているのか」と口々に、ののしりあっていた。
    こういわれても忠澄は、少しもあわてることもなく、おこることもなく、「いや、ちょっとかまえているだけだ」と、のんびりとこしをおろしていました。
    ほかのぶしは、これをきいて、たちさるものも、いました。
    忠澄は、「みんなのもの、よくきけ!この道は、勝っても負けても、かならずとおる道であるぞ。ばかなあいては、勝ったと思って、なにもかまえずに、引きあげるにちがいない、いいか、じっと松のかげにかくれておれ」といって、また、「どっこいしょっ」と、すわりこんでしまいました。
    しばらくすると、忠澄が予想したとおり、てきのぶしは心をゆるめて、小山のほうにちかづいてきました。あるものは、口ぶえをふきならし、あるものは、はなうたきげんで、手がらなどをほこっています。
    みなにつたえたとおり、できるだけちかづくのをまって、忠澄とそのけらいは、いきをこらしていました。
    「よおしー、今じゃ。声を上げえー。」
    「オー。オー。」
    その声に山はこだまして大きなひびきとなった。
    「ウオ―、ウオ―」
    びっくりしたてきは、自分たちよりもおおぜいの軍が山にかくれていて、せめてくると思い、おどろいてちりぢりになってしまいました。それを見て、忠澄は百人ばかりの兵を三つに分け、一つは松のあいだから、さかおとしにつきすすみました。するとてきはいったんにげてまたひきかえしてきました。そのとき、もう一つは、どっと「とき」の声をあげつっこみました。また、つづいて残る一つも大声をあげて、きりかかりました。
    こうして、思いもよらぬふいをうたれたてきの多くを、うちとることができました。
    作戦は、いろいろあるのですね。

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