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あしあと

    稲沢のむかしばなし まきあすび(稲沢市片原一色町)

    • [更新日:]
    • ID:2544

    片原一色は、稲沢市の西のはずれにあります。西がわは、祖父江町で、川をへだてているだけです。いまでも、片原一色町には、こんな歌がのこっています。
    ”ヨメいりするなら いしきへおいで お地蔵さまでも まきあすび”
    むかし、この村のじまんの歌だったそうです。
    むかしから、片原一色村は、お百姓さんがはたらきものだ、ということでユウメイだった。この村では、おじいさんから、10さいの子どもまで、まい日はたらいていた。
    おヨネばあさんも、この村へヨメにきて、50年。まい日、まい日、はたらきずめ。
    とうちゃん、むすこは、クワをもって畑へ。朝出かけると、夜まで帰りません。夜も、夕食を食べおわるとナワをなったり、ワラジ(ぞうり)をつくったり。ねているときのほかは、はたらきどうし。おヨネさんは、この村にヨメにきてからのことを思い出していた。
    朝まだくらいうちにおき、ゴハンのようい。いまのようにデンキやガスがないから、ごはんは、“くど”でたきます。おカマの中にお米をひたし、くどの上にのせます。マキのこまかいのを、くどの入れ、“ひふき”で火をおこします。ごハンを、じょうずにたけば、一人前だったのです。
    家の中のせんたくものを、井戸の水でゴシゴシあらっていると、ニワトリの
    「コケコッコォ―(朝だよ、おきなさい)」
    というなき声が聞こえてくる。
    そういえば、冬の日のせんたくは、ゆびがはれ、手がいたくなりながら、いっしょうけんめいやったものだ。
    「ほんに、どえらい(たいへん)えらかった(つらかった)」
    朝食を食べると、すぐ畑へ。子どもができたときなど、おしめをかえたり、おっぱいをあげたり、体が二つも三つもほしかった。
    日がとっぷりとくれたころ、家に帰って夕食のしたく。ランプのあかりは、食事をするところだけ。井戸端で、月あかりをたよりに、あとかたずけ。夜は、つくろいもの。───
    いつも、ねむのは、いちばんさいご。
    それぐらいはたらいても、おばあさんは、
    「このごくつぶし(なまけもの)、こんなヨメは、うちにいらん。さっさと、ざいしょへ帰ってしまえ」
    と、いじめた。そんなときは、えらいところにヨメに来た、とよくないたものじゃ。
    おヨメさんたちは、4月8日のお釈迦さまの日、7月24日のお地蔵さまの日は、気がねせずあそばしてもらえた。そのうえ、片原一色村では、そのあと二日づつ、よぶんにあそぶことができた。このことをおヨメさんたちは、よろこび、歌にまでなったんじゃ。
    ”ヨメいりするなら いしきへおいで お地蔵さまでも まきあすび
    ヨメいりするなら いしきへおいで お地蔵さまでも まきあすび”

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