写真家ラッセル・スパークマンの見た「はだか祭」2

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ページID1002850  更新日 平成31年1月29日

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厳寒

写真:なおい笹を抱える裸男

はだか祭のクライマックスである儺追(なおい)神事が行われるのは、旧暦正月13日。新暦で言えば2月から3月にかけて、日本ではもっとも寒の厳しいときだ。
「この祭りの本質は、『がまん』とか『たんれん』ということだろう。やはりそれこそが、ジャパニーズスピリットだね」

熱気

裸男たちのまっただ中に飛び込んだ神男に、一度でも触れようと、裸男たちが突進する。一年の厄をそれで落とすのだ。
「アメリカには、フットボールの熱狂はあっても、フェスティバルとしてこういうのはないな。欧米で、あえて探すとすれば、スペインの『闘牛祭』に似てると思う」

緊迫

写真:裸男に浴びせられる手桶の水

儺追神事当日には、裸男の他にも、何万という見物人が訪れる。
その熱気にもあおられ、激しくぶつかり合う裸男たちの体から、湯気が立ち上る。
「こんなふうに熱狂している人たちが、次の日には、スーツを着て、大企業のサラリーマンとして働いていたりするわけだろ。これを見ると、日本人はけっしてステレオタイプばかりじゃないことがわかって、ある意味で安心するよね」

神男

儺追神事の三日前から、神男は、社殿にこもり、俗世間との接触を断つ。
汚れを落とし、身を清めるためだ。
「『がまん』『たんれん』『自己犠牲』というところに、美と喜び、それに仲間意識をもつということだろうな。そして、そのがまんから開放されることでのエナジー。理屈はともかく、スピリットは、ものすごく伝わってきたよ」

除厄

写真:厳かな雰囲気の夜儺追神事

翌日の午前3時。
夜儺追と呼ばれる神事で、熱狂は幕を閉じる。
災厄をつき込んだ土餅を背負った神男は、神社境外へと追い出される。
「すべてが興味深くて、面白かった。でも、ひとつ残念なことがある。ファインダーを通して見てると、どうしても観察者になってしまう。だから、ちょっと欲求不満になってしまったんだ。次は、カメラなんか捨てて、僕もあの中に飛び込みたいよ」

豊穣

この世の厄を餅につき込めるという意味から、儺追神事の前日には、50俵どり(約4トン)の大鏡餅が奉納される。
「基本的には、神道の祭だよね。でも、日本の神道には、いろんな要素が、まるでシチューのように混ざり合って、煮込まれている気がする。一神教とはまたちがった、豊かさがあると思う」

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