市指定文化財 紙本著色仏涅槃図
縦250.2cm、横194.3cm。涅槃図は平安時代から製作され、鎌倉・室町・江戸時代にひき続いて行われ、この種の仏画の中で、最も数量の多い分野を占めるに至った。本図はおよそ和紙十余枚を貼り継ぎ、軽妙洒脱な筆致で涅槃場に囲集する群像を描き分けている。金箔や金泥彩色も施されているが、この図のおもしろ味は漢画に基づく太細不同の墨線の用法にあり、特に羅漢や人物の肉身にみる細い毛描きを重ねて陰影を表すなどの手法も認められる。仏弟子はすべて羅漢相に描かれ、内には布袋のような人物、渋面を作る鬼神などがおり、また動物の中には近世障屏画にみるような唐獅子や虎も描かれる。江戸後期の狩野派末流に学んだ町絵師の作とみられる。
- 名称
- 紙本著色仏涅槃図(シホンチャクショクブツネハンズ)
- 文化財区分
- 市指定文化財
- 種別
- 絵画
- 時代
- 江戸
- 員数
- 1幅
- 管理者
- 加納院(カノウイン)
- 地区
- 大里西
- 所在地
- 稲沢市増田南町
- 指定・登録日
-
昭和50年4月1日指定
- 平成26年:保存修理
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