市指定文化財 絹本著色仏涅槃図(萬徳寺)
縦198cm、横187cm。沙羅双樹の下、北を枕に横臥した釈迦如来を中心に、まわりに国王、仏弟子、羅漢、鳥獣が悲嘆にくれ、仏母摩耶夫人がいそぎ飛来する構図である。釈迦は肉身に金泥を塗り、朱線で描きおこし、条帛に白緑、袈裟の条に群青、田相に茶色を塗り、各所に直線・卍・格子等の截金文様を飾る。菩薩、弟子には白色を塗り、墨線で輪廓づけ、肉身のふくらみにそって朱暈を入れる。さらに天部、神将、動物には各色を塗り、肉線は墨の輪廓線だけで、尊位の対象に応じて描法をかえるなどの配慮も認められる。総じて本図は賦彩にみる明晰さ、構図にみる古制の風からして、古式涅槃図に基づく室町後期(天文頃)の制作と考えられ、市内では県指定の無量光院本に次いで古い。
- 名称
- 絹本著色仏涅槃図(ケンポンチャクショクブツネハンズ)
- 文化財区分
- 市指定文化財
- 種別
- 絵画
- 時代
- 室町
- 員数
- 1幅
- 管理者
- 萬徳寺(マントクジ)
- 地区
- 小正
- 所在地
- 稲沢市長野三丁目
- 指定・登録日
-
昭和59年11月1日指定
- 平成11年:保存修理
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