市指定文化財 絹本著色虚空蔵菩薩像
縦86.2cm、横37.6cm。虚空蔵は能智を蔵蓄すること、その大きさ虚空の如くという意味で、後に転じて財貨充実せる宝蔵、もしくは福徳をもって衆生を利楽せる義となった。この像を本尊とする修法には虚空蔵法と求聞持法の二法があり、この画像は求聞持法の本尊を描くもので、大円相の中、宝蓮華座に結跏趺坐し、左手に宝珠をのせた蓮花を持ち、右手は膝前に伸べて与願印を作る。本図は下方に山並を描き、これは伊勢の朝熊山を表すといわれ、朝熊山曼荼羅ともいう。すなわち朝熊山上の金剛証寺は空海が中興し、同寺で求聞持法を修したといわれ、寺の本尊が虚空蔵菩薩であるところから一種の朝熊山の本地仏として表わされているのである。本図の制作は室町時代初期と考えられる。
- 名称
- 絹本著色虚空蔵菩薩像(ケンポンチャクショクコクゾウボサツゾウ)
- 文化財区分
- 市指定文化財
- 種別
- 絵画
- 時代
- 室町
- 員数
- 1幅
- 管理者
- 萬徳寺(マントクジ)
- 地区
- 小正
- 所在地
- 稲沢市長野三丁目
- 指定・登録日
-
昭和54年11月1日指定
- 平成17年:保存修理
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