重要文化財 木造伝覚山和尚坐像
像高84cm、老相、衲衣の上に南山衣型の七条袈裟をかけ、右手は掌を伏せて払子の柄を握り、左手は掌を仰いで払子の毛先をとり、裳先、両袖を台下に垂下し曲ろく上に坐る。像は桧材、寄木造、玉眼を嵌入する、典型的な禅家頂相彫刻の作例で、顱頂が高く肉どりのがっしりとした禅僧老相のさまをみごとに表現し、まなじりの下った両眼は上下の瞼に巧みな抑揚をつけ、への字に固く結んだ唇と相まって、像主の意志のつよい高徳の風格がうかがわれる。前面の袈裟の垂下部に刻む大ぶりの衣褶といい、裳先の簡明な衣文の構成は鎌倉時代の本道をゆく肖像彫刻の闊達さを失なわず、全国に遺例の少ない頂相彫刻の中でも出色の一例である。
- 名称
- 木造伝覚山和尚坐像(モクゾウデンカクザンオショウザゾウ)
- 文化財区分
- 重要文化財
- 種別
- 彫刻
- 時代
- 鎌倉
- 員数
- 1躯
- 管理者
- 国分寺(コクブンジ)
- 地区
- 明治
- 所在地
- 稲沢市矢合町
- 指定・登録日
-
大正元年9月3日指定
- 大正3・4年:保存修理
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