県指定文化財 絹本著色伊東盛次像
縦69.6cm、横31.98cm。この画像は、初老の武士が斜め右を向き、裃をつけて長袴をはき、右手に扇子、左手に念珠を掲げ、腰に腰刀を差し、高麗縁の揚畳に坐す姿を描いている。
画幅裏面の貼紙墨書銘から、伊東右京之進盛次を描いたことが知られる。武士の肖像画は、室町時代末期、幕府の統制力が衰えて地方に群雄が割拠する戦国争乱期を迎えると、各地の大名や土豪にまで広がって行く傾向をみせ、そうした流れの中から伊東盛次画像が描かれたと考えられる。
いかにも地方の土豪らしい粗野で地味な感じをもちながら、大きくつき出た額や鋭い眼、やわらかな笑みをたたえた口元などからは、権謀術数にあけくれした動乱期に生きた地方武士らしい個性がよく描写されている。その製作は室町時代末期頃と思われる。
- 名称
- 絹本著色伊東盛次像(ケンポンチャクショクイトウモリツグゾウ)
- 文化財区分
- 県指定文化財
- 種別
- 絵画
- 時代
- 桃山
- 員数
- 1幅
- 管理者
- 無量光院(ムリョウコウイン)
- 地区
- 大里西
- 所在地
- 稲沢市中之庄町
- 指定・登録日
-
昭和55年10月17日指定
- 昭和61年:保存修理
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