県指定文化財 絹本著色愛染明王像
縦102.8cm、横55.6cm。愛染明王は、真言密教の重要な経典である『金剛峯楼閣一切瑜伽瑜祇経』を典拠とするが、真言宗では大日如来の母とも目される金剛薩たの忿怒身としても重要視される。この像は、一面三目六臂で、宝瓶上の大円相内の蓮台に結跏趺坐しており、六臂の持物は左右第一手が五鈷杵と五鈷鈴、同第二手が弓と矢、同第三手が握挙と蓮華である。また宝瓶からは宝玉類が次々と吐き出されるところを描いている。やや疏質な絹を使用して、明王の肉身部には朱を塗って、煩悩を焼きつくし、菩提心を助長させることを象徴している。かなり損傷しているが、伝統的な仏画の彩色法や描写法をよく伝えており、その制作は南北朝時代と考えられる。
- 名称
- 絹本著色愛染明王像(ケンポンチャクショクアイゼンミョウオウゾウ)
- 文化財区分
- 県指定文化財
- 種別
- 絵画
- 時代
- 南北朝
- 員数
- 1幅
- 管理者
- 萬徳寺(マントクジ)
- 地区
- 小正
- 所在地
- 稲沢市長野三丁目
- 指定・登録日
-
昭和57年3月31日指定
- 平成19年:保存修理
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