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水道事業の業務指標を算定しました

  稲沢市水道事業は、平成16年2月に水道事業としては県内で初めての品質マネジメントシステムの国際規格である『ISO9001』の認証取得を行い、「1 安全で安定した水道水の供給」、「2 顧客満足の向上のために継続的に改善を図る」を品質方針として掲げ、事業を運営しています。
 このたび、稲沢市水道事業の業務状況及び経営状況を表した「水道事業の業務指標」を昨年度公表の平成26年度分(平成24年度~平成26年度分)から、平成27年度分(平成25年度~平成27年度分)に更新しましたので、お知らせします。

 

1 業務指標算定の目的

  1.   「業務指標」を用いて水道事業を客観的に分析することにより、水道事業体自身が自らの状況を的確に把握し、目標の設定及び進行管理並びに今後の施策の展開に活かすこと。
  2.  客観的な資料である「業務指標」をお客様に提供することにより、事業運営の透明性を確保するとともに、より効率的でサービスの行き届いた運営を図ること。

 

2 水道事業ガイドラインの活用

 「業務指標」の算定に当たっては、各水道事業における給水サービスのレベルなどを定量的に算定し、現状を分析・評価するために、平成17年1月に社団法人日本水道協会が規格制定した『水道事業ガイドライン』を活用しています。

 

3 水道事業ガイドラインの特徴

 この規格は、ISO/TC224国際規格の基本理念に基づき制定されたもので、業務・経営情報を数値、定量化することで①現状の分析、②将来目標の設定、③水道事業体間の比較、④問題点の発掘、⑤説明責任資料の作成等を容易にするとともに、課題がより明確に把握できることで経営の効率化への取り組み、施設更新及び整備目標が立てやすくなります。

 

4 水道事業ガイドライン業務指標の内容

 水道事業ガイドラインは6つの目標(①安心、②安定、③持続、④環境、⑤管理、⑥国際)からなる、137項目の業務指標が設定されています。

【安心】 すべての国民が安心しておいしく飲める水道水の供給 22項目
  (1)水資源の保全 ( 5項目)
  (2)水源から給水栓までの水質管理 ( 17項目)
【安定】 いつでもどこでも安定的に生活用水を確保 33項目
  (1)連続した水道水の供給 ( 8項目)
  (2)将来への備え ( 7項目)
  (3)リスクの管理 ( 18項目)
【持続 いつでも安心できる水を安定して供給 49項目
  (1)地域特性にあった運営基盤 ( 27項目)
  (2)水道文化・技術の継承と発展 ( 12項目)
  (3)消費者ニーズをふまえた給水サービスの充実 ( 10項目)
【環境 環境保全への貢献 7項目
  (1)地球温暖化防止、環境保全などの推進 ( 6項目)
  (2)健全な水循環 ( 1項目)
【管理】 水道システムの適正な実行・業務運営及び維持管理 24項目
  (1)適正な実行・業務運営 ( 9項目)
  (2)適正な維持管理 ( 15項目)
【国際】 我が国の経験の海外移転による国際貢献 2項目
  (1)技術の移転 ( 1項目)
  (2)国際機関、諸国との交流 ( 1項目)

 

5 算定結果の公表年度

 今回は、平成18年度初回の公表から第10回目の更新で、平成25年度から平成27年度までの3年間を公表します。今後も、毎年度更新していきます。

 

6 算定結果の概要

 水道事業ガイドラインによる業務指標の平成27年度分を公表している県下の水道事業体は、平成29年3月1日現在で6団体です。
 公表している水道事業体6団体のうち5団体は給水人口30万人を超える団体で、稲沢市と諸条件(給水人口、配水量、給水量等)が類似している事業体の公表が少ないため、適切な事業体間比較が行えませんが、算定結果の概要は次のようになっています。
 なお、県内の公表水道事業体6団体の平均指標値を「県内都市平均」として併記しております。

 

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水資源の保全や水質管理に関する指標
 水源余裕率【1002】は、一日最大配水量に対してどれだけゆとりを持って水源を確保しているかを示し、渇水に対する安全度を示す指標であり、この率は、高い方が、渇水時に安定した水量が確保できるということを表しています。また、稲沢市が保有する水源のうち、自らの意思で自由に取水できる水源の占める割合である自己保有水源率【1004】は、水源の運用としての自由度を表し、県内都市平均と比較して高い数値となっています。
 稲沢市の自己水源である地下水(深井戸から汲みあげ)は、一般的にコストが安く、現状では水質・水量ともに安定しており、経営上も有利とされています。この貴重な資源をより長く有効に活用するため、今後も適正な揚水量とするとともに井戸の定期的な点検や改修工事を実施し、適正な管理に努めていきます。
 水質基準不適合率【1104】は0.0%であり、稲沢市においては全ての水質検査項目で水質基準に適合した安全な水道水を供給しています。また、カビ臭【1105】及び塩素臭【1106】などの異臭味に係る含有率においても適切なものであります。特に塩素臭から見たおいしい水達成率においては、県内都市平均と比較して優れたものとなっています。

業務指標
番   号
業務指標名 説明 27年度
指  標
県内都市
平   均
1002 水源余裕率
(%)
一日最大配水量に対してどれだけゆとりを持って水源を確保しているかを示し、渇水に対する安全度を示すもの 5.4 19.8
1004 自己保有水源率
(%)
水道事業体が保有するすべての水源のうち、水道事業体の意思で自由に取水できる水源の占める割合を示し、自己保有水源が多いということは取水の自由度が大きいことを表すので、、この値は高い方がよい 46.5 25.4
1104 水質基準不適合率
(%)
給水栓における水質が国で定めている水質基準に違反した率を示すもので、水道水の安全性を示し、この値は0%でなければならない 0.0 0.0
1105 カビ臭から見たおいしい水達成率
(%)
水道水のカビ臭物質濃度の水質基準値に対する割合を示し、水質基準ぎりぎりであると0%、まったくカビ臭物質が含まれていないと100%になるので、この値は高い方がよい 90.0 86.7
1106 塩素臭から見たおいしい水達成率
(%)
残留塩素の多少による水道水のおいしさを示し、この値は100%であることが望ましい 100.0 33.3

 

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将来への備えやリスク管理などに関する指標
 浄水場の電気、機械設備及び導・送・配水管は、水道の事故を未然に防ぐために計画的に更新していく必要があります。
 地方公営企業法施行規則に定める耐用年数を超えている電気設備・機械設備の割合【2102:経年化設備率】は県内都市平均と比較して低いですが、一方で、耐用年数を超えている管路の割合【2103:経年化管路率】は、県内都市平均と比較して高い状況にあります。
 管路については、石綿セメント管の更新が平成27年度に完了し、平成28年度から約10年間の予定で基幹管路(水道管の口径が400mm以上のもの)及び重要施設(病院、避難所等)への配水管の耐震化を重点的に行っています。旧簡易水道時代(昭和32年前後)に布設したものが多く存在し、経年化した管路の割合は上昇傾向にありますが、管路の更新には多くの投資が必要となります。このことから、今後、老朽管の更新を効率的・効果的に行うため、平成28年度に策定する「老朽管更新計画」に基づき事業を進める予定です。
 施設については、南海トラフ巨大地震等の大規模災害に対しても、被害を最小限とするため、平成23年度~平成31年度において石橋浄水場を、平成24年度~平成28年度において祖父江配水場の耐震化事業を行っております【2207:浄水施設耐震率、2208:ポンプ所耐震施設率、2209:配水池耐震施設率、2210:管路の耐震化率】。

業務指標
番   号
業務指標名 説明 27年度
指  標
県内都市
平   均
2101 経年化浄水施設率
(%)
この値が高いほど古い施設が多いことになるが、使用の可否を示すものではない 0.0 1.2
2102 経年化設備率
(%)
この値が高いほど古い設備が多いことになるが、使用の可否を示すものではない 32.1 34.3
2103 経年化管路率
(%)
この値が高いほど古い管路が多いことになるが、使用の可否を示すものではない 29.0 14.1
2207 浄水施設耐震率
(%)
耐震化が施されている浄水施設の割合を示し、この値は高い方がよい 100.0 52.8
2208 ポンプ所耐震施設率
(%)
耐震化が施されているポンプ所施設の割合を示し、この値は高い方がよい 0.0 73.6
2209 配水池耐震施設率
(%)
耐震化が施されている配水池の割合を示し、この値は高い方がよい 39.7 75.4
2210 管路の耐震化率
(%)
管路のうち耐震性のある管路の割合を示し、この値は高い方がよい 8.3 12.1

 

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運営基盤の強化やサービスの充実等に関する指標
 水道事業は、お客様からの水道料金により必要な経費を賄う独立採算制を原則としており、一般会計等からの負担金等の繰入れは少なく、健全な経営を行っています【3005:収益的収入繰入金比率、3006:資本的収入繰入金比率】。
 経営に関する代表的な指標【3001:営業収支比率、3002:経常収支比率及び3003:総収支比率】は、いずれも100%を上回っており良好な経営状態であり、県内都市平均と比較しても高い水準にあります。
 財務・経営状況は、県内都市平均と比較して全般的に良好な状況にありますが、人口については伸び悩みの傾向にあり、また、給水量も、近年の節水意識の向上により減少の一途をたどっていることから、給水収益の減少が予想されます。施設の更新、管路の更新など将来への多くの投資を考慮すると、今後の経営については、楽観が許されない状況にあり、経費削減など、より一層経営の効率化と財政の安定に努めていきます。

業務指標
番   号
業務指標名 説明 27年度
指  標
県内都市
平   均
3001 営業収支比率
(%)
営業費用が営業収益によってどの程度賄われているかを示し、この値は100%以上であることが望ましい 129.7 101.9
3002 経常収支比率
(%)
経常費用が経常収益によってどの程度賄われているかを示し、この値は100%以上であることが望ましい 136.9 111.0
3003 総収支比率
(%)
総費用が総収益によってどの程度賄われているかを示し、この値は100%以上であることが望ましい 136.7 110.9
3005 収益的収入繰入金比率
(%)
収益的収入に対する一般会計等からの繰入金の依存度を示し、この値は低い方が独立採算制の原則に沿う 0.3 0.3
3006 資本的収入繰入金比率
(%)
資本的収入に対する一般会計等からの繰入金の依存度を示し、この値は低い方が独立採算制の原則に沿う 1.1 2.4
3023   自己資本構成比率
(%)
 負債及び資本の合計に対する自己資本金と剰余金合計の割合を示し、財政的健全性を示すもので、経営の安定化のためこの値は高い方がよい。  61.4  75.9

 

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環境保全に関する指標
 『水』の大切さはいうまでもないことですが、水は自然の恵みと深い関わりを持つ一方、水道水として各家庭へお届けするまでには、大量のエネルギーや薬品を使用します。
 配水量1㎥当たりの電力消費量【4001】は県内都市平均と同程度であり、二酸化炭素(CO2)排出量【4006】は、県内都市平均と比較して低い状況にあります。また、水道工事等において発生する建設副産物であるアスファルト・コンクリート塊、木材、建設発生土などの有効利用【4005:建設副産物のリサイクル率】については、94.3%と県内都市平均と比較して高い状況にあります。
 今後も、使用電力の削減や省エネ施設の導入を検討し、環境負荷の低減を図るとともに、リサイクル率の向上にも努め、環境保全への努力をしてまいります。

業務指標
番   号
業務指標名 説明 27年度
指  標
県内都市
平   均
4001 配水量1㎥当たり
電力消費量
(㎾h/㎥)
取水から給水栓まで1㎥の水を送水するまでに要した電力消費量を示し、この値は低い方がよい 0.24 0.23
4002 配水量1㎥当たり
消費エネルギー
(MJ/㎥)
取水から給水栓まで1㎥の水を送水するまでに要した消費エネルギー量を示し、この値は低い方がよい 0.87 0.87
4005 建設副産物のリサイクル率(%) 水道事業における工事等において発生する建設副産物の有効利用度を示し、この値は高い方がよい 94.3 68.3
4006 配水量1㎥当たり
二酸化炭素排出量
(g・CO₂/㎥)
配水した水1㎥当たりで何gの二酸化炭素を排出したかを示し、この値は低い方がよい 99.8 115.3

 

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適正な業務運営や維持管理に関する指標
 この項は、業務の正確性や適正な維持管理の状況を示す指標で、直接お客様に影響を及ぼすため、効率性の中にも適正な業務運営が求められるものです。
 水道メーターの検針業務は、民間へ委託し実施しておりますが、検針誤り【5004:検針誤り割合】及び料金請求誤り【5005:料金請求誤り割合】はお客様からの信頼を著しく損ねる最大の要因であります。これらの指標については、前年度と同値で改善が見られませんでしたが、今後も研修体制等をさらに強化し、検針誤り及び料金請求誤り“0”を目指します。
 配水管の破損等の事故割合【5103:管路の事故割合】については、前年度に比べ数値は減少しましたが、以前として県内都市平均と比較して高い水準にあります。これは、旧簡易水道時代に布設した配水管等が現在も多く存在し、老朽管の割合が高いことが主な要因と考えられることから、管路の点検を強化することにより、探し出すことが困難な漏水箇所の早期発見に努めています。【5111:管路点検率】。
 今後も、配水管の漏水調査の強化、配管図のシステム管理の拡充、水道管の計画的な更新等を実施し、水道管の事故の抑制に努めていきます。

業務指標
番   号
業務指標名 説明 27年度
指  標
県内都市
平   均
5004 検針誤り割合
(件/1000件)
検針に関わる誤り件数の割合を示し、この値は低い方がよい 0.01 0.03
5005 料金請求誤り割合
(件/1000件)
料金請求に関わる誤り件数の割合を示し、この値は低い方がよい 0.01 0.10
5103 管路の事故割合
(件/100㎞)
水道管の破裂、破損等管路の年間事故件数の割合を示し、管路の健全性を表すもので、この値は低い方がよい 6.3 3.6
5106 給水管の事故割合
(件/1000件)
給水管の事故割合を示し、配水管分岐から水道メーターまでの給水管の健全性を表し、この値は低い方がよい 4.2 0.9
5111 管路点検率(%) 管路に対する年間の点検率で、管路の健全性確保に対する執行度合を示し、この値は高い方がよい 19.9 14.3

 

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国際貢献に関する指標
 水道事業の分野でも、今後、国際貢献・協力・交流はますます盛んになることが予想されています。
 しかしながら、国・県からの国際貢献等に対する要請はあるものの、市単独では派遣に見合う技術者が不足しており、また、交流においては、海外へ職員を派遣及び受け入れる体制が整っていないことなどから、稲沢市では現段階では行っておりません。
 今後は、事業体単位では難しい面がありますが、より広域な単位で貢献等していくよう努めてまいります。

 

7 稲沢市水道ビジョンへの活用

 この稲沢市水道事業の業務指標は、平成20年度から平成29年度までの事業運営の方向性を示した『稲沢市水道ビジョン(平成19年度策定)』に掲載してある業務指標と同様となっています。
 従って、本業務指標は、水道ビジョンに示した目標となる業務指標に対して、現状を分析し、目標達成に向けた今後の対策の検討に活用しています。
 
 ※稲沢市水道ビジョンは、稲沢市ホームページで公表しています。
 『稲沢市水道ビジョン』はこちら

 

8 今後の取り組みについて

 本業務指標は、今後も継続して算定し、経年推移比較や他の水道事業体との比較を行うなど、事業運営の自己診断・評価に活用するとともに、継続的にお客様に公表し、事業運営のさらなる透明性の確保に努めてまいります。

 

平成25~27年度の算定結果一覧表はこちらから(PDF 487KB)


↓下のアイコンをクリックするとそれぞれの算定結果の一覧表がご覧になれます。

 

問合先 水道業務課(上下水道庁舎内)
    TEL 0587-21-2181

最終更新日 平成29年4月11日